泡消火設備の種類・しくみと使用上の留意点

 

消火設備の中でも水系消火設備に含まれる泡消火設備の種類、しくみ、そして使用上の留意点について説明したいと思います。泡消火設備は、水と泡消火薬剤を混合させて空気の泡を作りまして、引火性の液体の表面を覆いますので、消火方法の側面からみますと、泡水溶液による冷却効果と泡による窒息効果により消火するものです。消火設備の分類としては水系消火設備ですが、消火効果は水系の冷却消火と、ガス系の窒息消火の効果があります。

それでは泡消火設備の種類と、その設備がどのような場所に設置されるのかについて説明いたします。泡消火設備は油火災の消火を目的としていますので、建物の地下駐車場、自動車の修理工場、飛行機やヘリコプターの格納庫などに設置されます。その他には危険物施設と呼ばれる油類を貯蔵する施設などにも設置されます。

設置される場所によりまして、泡を放射するノズルの形態が異なっています。大分類としては固定式泡消火設備と移動式泡消火設備です。移動式泡消火設備は、屋内消火栓をイメージしていただいて、水の変わりに泡が放射されるものです。固定式泡消火設備は更に、全域放出方式というものと局所放出方式に区分されます。おおまかに、このように分類されると覚えてください。

一般的に多く設置されているのが先ほど説明した地下駐車場や修理工場になりますので、逐一説明しても分かり難いと思いますので、代表例として地下駐車場に設けられている泡消火設備につきまして説明いたします。地下駐車場にはフォームヘッド式の泡消火設備が設置されています。このフォームヘッド式の消火システムは、スプリンクラー設備と共通点があります。スプリンクラー設備と違うのは、スプリンクラーヘッドではなくフォームヘッドが設けられていること。水を放射するのではなく泡を放射すること。泡を放射する部分は、防護区画という一定の範囲内全体を放射することですね。放射する場合には自動的に感知して放射しますが、手動でも放射ができるようになっています。

以上のことを踏まえて、フォームヘッド式の泡消火設備の構成につきまして説明しますと、水槽、ポンプ、呼水槽、モーター、制御盤、圧力タンク、配管などです。泡消火設備独特のものは、泡消火剤貯蔵タンク、水と泡消火剤を混ぜる混合器、そして、防護区画全体に泡水液を送る一斉開放弁ですね。フォームヘッドはスプリンクラーヘッドを大きくして、半円の金網状のものが付いているものと連想していただければわかりやすいと思います。このフォームヘッドは駐車場の天井についています。そして配管から送られた泡水溶液は、この金網状のものを通過するときに、空気と混ざり泡になるしくみですね。一斉開放弁が開くと、その弁の受け持つエリアのフォームヘッド全てから泡が放射されます。この一斉開放弁は自動的に火災を感知して開きますが、手動でも開くように開放レバーが設置されています。以上がフォームヘッド式の泡消火設備の構成になります。

この設備の留意点としましては、手動のレバーを間違えて引いたりしないように、カバーをすること、レバーがどこの防護区画のものか分かるように、防護区画の配管に色別にビニールテープで目印をつけ、間違わないようにすることですね。フォームヘッドもぶつけたりすると、一斉開放弁が働き火災でもないのに泡が放射することもたまにあるようですので、物をぶつけたりしないようにしましょう。

以上が泡消火設備の種類・しくみと、使用上の留意点についてです。